概要

 

<設立経緯>  

 

 伝統工芸木炭生産技術保存会は、平成21年以来文化庁等の各種事業を活用し、木炭製作の研修、原料木植林などの関連事業に取り組んできた「刀匠会製炭保存会」ならびに、それらの技術指導を行ってきた岡山県久米郡美咲町の「大山炭焼クラブ」を中心として、平成25年に結成されました。  

 日本刀を鍛えるためには赤松炭が必要です。しかし山林の荒廃や気候の変化などで原料である赤松が枯渇し、炭の確保が年々難しくなっていたため、2団体が協力することと相成りました。

 令和3年4月1日からは法人格を取得し、名称を合同会社伝統工芸木炭生産技術保存会に変更しました。

 

 伝統工芸を守り支えるため、日本刀をはじめとした美術工芸品の制作に欠かせない各種木炭および原材料の生産に対して積極的に関わり、その研究や生産、技術の保存、伝承者の育成、原料確保のための調査、資料収集、植林等の活動を行っています。

 

 

 <当会の木炭製造技術>

 

 当保存会の木炭製造技術は、工芸の製作に不可欠の素材である木炭を製造するものです。

 

 具体的には、たたら製鉄(日本古来の製鉄法であり日本刀の原料となる玉鋼を生産)や日本刀製作の際、燃料として用いられる木炭や、漆器や金属器等の研磨に用いられる木炭を製造しています。

 

 

 木炭の原材料は用途によって異なり、アカマツ、ニホンアブラギリ、ホオノキ、ツバキ、ナラ、ミズナラなど多岐にわたります。製造方法もそれぞれ異なるため、木炭の焼成には専門的知識と経験が要求されます。

 しかし良質の木炭は、工芸品の製作のほか有形文化財の保存修理にも不可欠であるにもかかわらず、社会の変化に伴い製造者や原材料の減少により、供給が危ぶまれているのが現状です。

 

 平成26年には当会の技術が国の選定保存技術に認定されました。

「選定保存技術」とは、文化財の保存のために欠くことのできない伝統的な技術、または技術で保存の措置を講ずる必要があるものを、文部科学大臣が選定保存技術として選定するものです。併せてその保持者および保存団体を認定しています。

 当会が製造する木炭の品質は、工芸作家や刀匠等に評価され、伝承は急務となっています。

 

 

<沿革>

 

 

*2013~ 

・大山炭焼クラブと刀匠会製炭保存会が協力し、伝統工芸木炭生産技術保存会を設立       

 

*2014~  

・文部科学大臣より、選定保存技術保存団体(木炭製造)に認定

・国宝重要文化財等保存整備費補助金事業実施(以降、継続)

 

*2015~  

・長船刀剣森づくり実行委員会と伝統工芸木炭生産技術保存会が合併、事業を引き継ぐ

 

*2017~  

・東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林樹芸研究所と<「駿河炭生産に関する原木(アブラギリ)の育成と利用」および「伝統工芸に必要な樹木」に関する契約>を締結

・岡山県にて手漉き和紙原材料ノリウツギ採取・栽培研究事業着手

 

*2019~

・北海道大学と<伝統工芸和紙製作に必要なノリ(ノリウツギ樹皮)の試験的採取および栽培に関する研究>について共同研究契約を締結

 

*2021~  

・合同会社伝統工芸木炭生産技術保存会に名称を変更

・所在地を岡山市から瀬戸内市に変更

 

<団体構成>

 

*役員

代表社員:坪内哲也

事務局長:藤元優恵

幹  事:松嶌樹男・芦田英雄・岸野沙耶

会  計:後藤日奈子

監  査:横井彰二

 

*会員数:23名(うち事務局(従業員)3名)

 

 

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